<BMXの知識>
2007/09/15 日記BMX
BMX(ビーエムエックス)は、アメリカで生まれた競技用小径自転車である。BMXとはBicycle Motocross(バイシクルモトクロス)の略。小さな車体は一般人の目には滑稽に映るが、これはその黎明期において子供用であったBMXが、後に成人の乗り物へと変化したからである。歴史
広大な国土を利用したオフロード大国のアメリカで、大人のモトクロスのマネをして少年たちが自転車のカゴや泥除けなどを取って、土の上などを走ったことからBMXが誕生した。これによってアメリカではエンジンがついたモトクロスを大人用、BMXが子供用と位置付けられた。このため、本来はBMXが荒地用の自転車となるはずであったが、あくまでもBMXコースという特殊な状況下の子供用のBMX競技専用自転車という枠を出なかった。本格的な大人用の荒地用自転車が登場するには、1980年代前半にオフロードバイク(通称マウンテンバイク|MTB)としてフィッシャーとリッチーらのビーチクルーザーダウンヒラーからの進化を待たねばならなかった。
なお、BMX人気から1983年にはニコール・キッドマン主演の「BMX Bandits」(邦題:BMXアドベンチャー)という映画が作成されている。日本とBMXの関連
日本でBMXブームが起こったのは1978年-1982年の間である。シマノもその当時DXにてアメリカ市場を席捲した。(ちなみにBMXにも2段変速程度の変速機は製品化されていた。)1984年の映画『E.T.』で使用されたBMXは、日本(大阪)のクワハラ社製。当時ワークスチームが大活躍しており、出演者の子供たちにどのバイクに乗りたいかと聞いたところ、「KUWAHARA」との返答があったといわれている。大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンにはレプリカが展示されている。競技の分類
BMXの競技は「レース」と「フリースタイル」の2系統に別れている。簡単にいうと前者は速さを競うもの、後者は技を競うものである。このため自転車の仕様もかなり異なり、一台のBMXをレースとフリースタイル両方に使用することは出来ない。
BMXレース
オフロードコースで競走し順位を競う。前述の通りBMXはモトクロスから生まれたものであり、BMXレースはその原型に近い。様々な形状のジャンプやコーナーを含むダートコースで、通常8人以下のレーサーが1周のみを競う。2008年の北京オリンピックから正式種目となった。 BMXフリースタイル
様々な技を披露し、その難易度・独創性を競う。フリースタイルはエクストリームスポーツのひとつであり、X Gamesの一種目として知られる。BMXフリースタイルは、さらに以下の5種目に分類される。ただし、フラットランドを除く4種目については、競技の場所こそ違うものの技の性質はほぼ同じであるため、複数の種目に参加することが普通である。その意味では、BMXフリースタイルは「フラットランド」と「それ以外」の2つに大別することもできる。;フラットランド
:名前の通り舗装された平らな地面を舞台とする種目。比較的狭い面積内をゆっくりと走行しながら、バランスをとりつつ様々な技を連続して入れていく。
:ヴァート・ランプと呼ばれる両側が垂直に立ち上がっているU字型に組まれた大きな台を、ブランコのように往復して台から飛び出した空中で技を繰り出す競技。
:街にある構造物を利用して遊ぶジャンル。段差を利用して飛んだり、壁を走ったり、階段の手すりにペグをひっかけて一気にすべり降りたりする。競技としての性質は薄い。
:大小様々なランプや街に存在する縁石を真似た台などを配置したスケートパークという施設で行われる。ヴァートとストリートのどちらの要素も含まれ、ルールは存在せず、好きなように走り回り技を入れてよい。
:トレイルとも呼ばれる。土を掘り起こしてジャンプできるように盛り、そこでジャンプして空中で技を披露する。車体
フレーム
オーソドックスなダイヤモンド形状のフレーム (自転車)|フレームを採用している。ただし、フラットランド用のフレームはダウンチューブが内側に湾曲する独特な形状が多い。これはダウンチューブと前タイヤの間に足を挟み入れるフラットランド特有の技のためである。インテグラルヘッドと呼ばれる新型ヘッドパーツの普及が進み、インテグラル対応の太いヘッドチューブを持つフレームが増えている。BMXは変速機を持たないシングルスピードであるため、フレーム (自転車)#リアエンド処理|リアエンドは軽快車(いわゆるママチャリ)と同じトラックエンドである。エンドの開口幅は14mmと3/8インチ(約10mm)がある。フレーム素材 (自転車)|フレーム素材は強度を重視しクロームモリブデン鋼|クロモリ鋼が主流だが、レーサーではアルミ合金や炭素繊維|カーボン、チタンもある。 フロントフォーク
BMXのフロントフォーク (自転車)|フロントフォークはすべてサスペンションの無いリジッドフォークである。素材はフリースタイルではクロモリ鋼のみ。レーサーではクロモリ鋼に加え、カーボンのブレードをアルミのクラウンで支えたものもよく用いられる。エンドの開口部はフレームのリアエンド同様14mmと3/8インチの2種類がある。レース用と一部のフリースタイル用フォークでは、前ブレーキの取り付けを想定しておらず、初めからブレーキ台座が付いていない。 ハンドル
BMXは車高が低いため、ライズの著しい独自形状のハンドルバーが使用される。素材はクロモリ鋼。ハンドルバーを構成するパイプの本数によって4ピースと2ピースの2種類がある。4ピースは硬く、2ピースはしなりがあるという特徴があり好みで選ぶが、近年はどちらかと言えば2ピースが主流になっている。 クランク
クランクはクロモリ鋼かアルミの3ピースが主流。以前は1ピースも多かったが現在はほとんど見られなくなった。クランクの軸(スピンドル)の太さは19mmと22mmの2規格に絞られており、このスピンドル径さえ同じならば他メーカーでも互換性がある場合が多い。レーサーではマウンテンバイクのクランクもよく流用される。 ペダル
ペダルは踏みやすいフラットペダルである。アルミ製でボールベアリング使用が一般的。シールドベアリングを使用し耐久性を高めたもの、素材にマグネシウム合金を使用し大幅に軽量化したものなどもある。フラットランドを中心に、安価で軽量なプラスチック製ペダルもよく用いられる。クランクに固定するネジの径は、9/16インチと1/2インチの2種類がある。前者は3ピースクランク用、後者は1ピースクランク用だが、1ピースクランクの衰退に伴い1/2はあまり生産されなくなった。9/16はほとんど全てのスポーツ自転車と同じ規格であり、クランクが3ピースであればマウンテンバイクなどのペダルも流用できる。 ホイール
一般的にBMXのホイールといえば20インチである。店頭では完組みホイールが売られているが、BMXではホイールの精度はそれほど重要ではないために、自分で部品をそろえて組む人も多い。 タイヤ
個人の好みではあるが、前輪と後輪とで違うタイヤになっていることが普通である。おおむね前輪は太めで表面のパターンが深めのタイヤ、後輪には細めでスリックに近いタイヤが選ばれる傾向にある。全て自転車用タイヤ#種類|クリンチャータイヤであり、太さは1.75〜2.25程度。チューブには強度のある米式バルブを採用する。 ブレーキ
レースではVブレーキが用いられる。前ブレーキは必要ないので後輪だけに付いている。フリースタイルではセンタープルブレーキ(Uブレーキ)を採用する。完成車には前後ともブレーキが装備されているが、前輪のブレーキは使用頻度が低いために取り外す人もいる。さらにブレーキを完全に排除した「ノーブレーキ」と呼ばれるスタイルをとる上級者も存在する。転倒時のダメージから守るために、フリースタイルの後ろブレーキは、フレームのフレーム (自転車)#フレームの区分|リア三角の内側に付くという特徴がある。 ボトムブラケット
BMXのボトムブラケット(BB)は現在以下の4種類が存在する。またBMXのクランク軸の太さは19mmと22mmの2種類があり、各BBの内径もこれに合わせて2種類用意されている。
ジャイロ
フリースタイルの完成車の多くにはジャイロ (自転車)|ジャイロという独特な機構が搭載されている。これはある種の技のために、ハンドルを何回転させてもブレーキワイヤーが絡まないようにする仕組みである。ただしライダーの好みでジャイロを取り外す場合もしばしばあり、その場合には後ブレーキのワイヤーをかなり長く取ってハンドルの回転に対処する。レースには不要なパーツである。 ペグ
もうひとつBMXフリースタイル専用のパーツに、ペグ (自転車)|ペグと呼ばれるちくわ形金属パイプがある。これはハブ (機械)|ハブ軸の左右に取り付けられ、その上に立つ、手すりなどに引っかけて滑るなどして技に利用する。素材はクロームモリブデン鋼|クロモリ鋼・アルミ合金|アルミ・チタンなどがある。フラットランドとその他の4種では、ペグの用途が違うために素材も形状も異なる。これもレースには必要ない。外部リンク
世界BMXフリースタイル連盟 - 世界BMXフリースタイル連盟
BMX Flatland world circuit - BMXフラットランドの世界選手権
King of Ground - BMXフラットランドの全日本選手権(BMX Flatland world circuitの1戦でもある。)
endpoint81 - BMXパークの全日本選手権
全日本BMX連盟 - 日本最大のBMXレース運営団体
◆BMXについてピックアップ
街にある構造物を利用して遊ぶジャンル。段差を利用して飛んだり、壁を走ったり、階段の手すりにペグをひっかけて一気にすべり降りたりする。競技としての性質は薄い。 大小様々なランプや街に存在する縁石を真似た台などを配置したスケートパークという施設で行われる。ヴァートとストリートのどちらの要素も含まれ、ルールは存在せず、好きなように走り回り技を入れてよい。 トレイル...



